山形県中小企業団体中央会が主催する「やまがたITソリューション EXPO2022」に参加してきたので、そのまとめです。
会場は、山形国際交流プラザ(山形ビッグウイング)2階「大会議室・交流サロン」でした。
開催概要
展示会名 | やまがたITソリューション EXPO2022 |
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日時 | 2022年12月1日(木)10:30~17:00 |
会場 | 山形国際交流プラザ(山形ビッグウィング) 2階「大会議室・交流サロン」 |
主催 | 一般社団法人 山形県情報産業協会 |
共催 | 山形県IoT推進ラボ、公益財団法人 日本電信電話ユーザ協会 |
後援 | 山形県、公益財団法人 山形県企業振興公社、山形県商工会議所連合会、山形県商工会連合会、山形県中小企業団体中央会、山形県工業会、山形県中小企業家同友会、特定非営利活動法人 ロボットビジネス支援機構、山形新聞・山形放送、一般社団法人 山形県経営者協会、5G・IoT・AIコンソーシアム |
基調講演
「デジタル化で何ができる?何が変わる? ~活用事例から支援施策まで~」
ウイングアーク1st(株) エヴァンジェリスト/
データのじかん 主筆 大川 真史 氏
中小企業デジタル化の現状
日本のITインフラは世界トップクラスだが、活用度は低い。
そのため、日本のデジタル競争力ランキングは低い。
日本はデジタル化によって、コスト削減・効率化を優先させるが、
海外ではデジタル化によって、サービス拡大を優先させる。
・デジタル化の取組段階
段階1:紙や口頭による業務が中心で、デジタル化は図られていない状態
段階2:アナログな状況からデジタルツールを利用した業務環境に移行している状態
段階3:デジタル化による業務効率化やデータ分析に取り組んでいる状態
段階4:デジタル化によるビジネスモデルの変革や競争力強化に取り組んでいる状態
筋の良い中小企業のデジタル化事例
・旭鉄工
自社工場内にデジタルツール(センサー、スマートボタン、コミュニケーションアプリ、スマートスピーカー等)を導入
手袋を外してPCを直接操作しなくても、センサーにより管理が可能になった。
・錦生工業
自社工場内にスマートライトを設置して、機械の状態を把握できるようになった。
・㈱タカハシ
COBOLを独学で習得し、製造/SCMシステムを開発
現場をデータ化して、バーコードで管理できるようにした。
筋の良いデジタルに挑む企業に共通している事
・初期衝動
毎日現場に出て、状況を把握している
日々、困り事を目の当たりにしている
自分や現場を「どうにかしたい」欲求が強い
・旗振り役
中長期的課題に向き合う経営者
自ら旗を振り、自分達で作る
想定外の過程と結果・効果を楽しむ
・人は育つ
はじめはIT人材不足、デジタル人材不足
他人の「やってみた」を真似してみる
行き詰まったら、プロトタイプスクール等に通う
・試行錯誤
現地・現場・現物が起点
早く安く簡単にプロトタイプを作る
開発・試行・修正を繰り返す
・切り替え
簡単に始める事が出来て、試行錯誤しやすいものを選ぶ
躊躇なく捨てるツール、解約しやすいサービスを使う
本コンテンツは、日本ディープラーニング協会のG検定を想定したコンテンツとなっております。 人工知能の定義 人工知能とは何か 「人工知能(Artificial Intelligence)」:1956年にアメリカで開催され[…]
デジタル化に必要な機能とツール例
デジタル化に必要な機能
(しくみ側)
①データを作る・上げる
・センサー(1) ・無線近距離通信 ・音声/VUI ・カメラ ・AI-OCR(2)
・内部データ
・オープンデータ
②データをつなげる
・API
・ETL
・クラウドストレージ
③データを見る・知らせる
・可視化ツール(3) ・チャット ・BOT(4)
・SNS
・VUI
④データを分析する
・表計算ソフト
・クラウドAI
・フロントDB
(ユーザー側)
⑤ ③④から判断してアクションする
(*1)センサー
10年前に専門エンジニアしか触れない数百万円の機器類が、数千円で誰でも触れるようになった
(*2)AI-OCR
画像AIの発達により、紙の文字を画像として認識し文字に置き換えるAI-OCRが実用化された
(*3)可視化ツール
Ambientは非常に簡単にセンサーデータをグラフ化してリアルタイム更新するクラウドサービス
(*4)BOTなど
LINEの開発ツール、LINE Developersでは誰でも無料でLINE Botを作ることが出来る
筋の良いデジタルツール、クラウドサービスの条件
・直接、個社に売り込みに来ない
・すぐに使い始めることができる
・ユーザーによる「使ってみた」の情報が多い
メタバースとは? メタバースの概念は新しいものではありません。 1992 年の小説 Snow Crash で初めて説明されました。その後、いくつかの企業が、2003 年にリリースされた Second Life[…]
中小企業のデジタル化の進め方
デジタル化がうまく出来ない組織
・事業上の目的が不明確
デジタルツールを導入することが目的となっている
事業上の成果の目論見がなく始める
・出来る事から考える
確実に成功しそうな事だけを実施する
実績のない新技術・新サービスを避ける
挑戦がないため、導入効果が殆ど無い
・失敗を許さない
「試しにやってみる」が出来ない
経営者・責任者が許容しない
従業員も本気でやらない、やらされ感
進め方の大原則:UX重視&試行錯誤
デジタル化を進める際に重要な点
- 実際に使う人の使いやすさ。最適なユーザー体験
- 最適なUXを探索するために、素早い試行錯誤(Agile:アジャイル)を継続的にやり続ける
- 開発・試行・修正を現地・現場・現物で進めながら素早い意思決定
まず何から始めるか
デジタル人材の育ち方
①興味を持つ
データ活用アイデアワークショップを実施する
②知る・調べる
デジタルコミュニティイベントへの参加
イベント検索サイト:connpass
https://connpass.com/
IoT縛りの勉強会:IoTLT
https://iotlt.connpass.com/
③やってみる
オンラインプログラミング学習
ドットインストール
https://dotinstall.com/
Progate
https://prog-8.com/
PyQ
https://pyq.jp/
プロトタイプ開発に特化したスクール
https://protocol.studio/
まとめ
インターネットが普及して四半世紀が過ぎ、ITインフラは日常的なものとなっている現在、
デジタル化によるビジネスモデルの変革や競争力強化の時代が来ています。
IoT、AI、ビッグデータ、データサイエンス、機械学習、画像認識、文字認識など様々な技術がある中で
自社の業務改善や競争力強化、サービス拡大に活用できれば、大きく飛躍することが可能です。
様々なツールやサービスを知ることが出来たので、まずは自身のIT知識を深めていこうと思います。
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