埼玉・秩父の山奥にある大陽寺で、2泊3日の禅とヨガの体験に行ってきました。
大陽寺は標高850mの山中にあって、周囲5㎞に人家なし。
鎌倉時代末期の正和2年(1313年)、仏国国師によって開山された臨済宗のお寺であり、俗世間から遠く離れたこの場所に約700年間ひっそりとあり続けている。
秩父十三仏霊場のひとつでもあり、本尊は釈迦如来、焔魔堂には江戸時代作の木造閻魔大王座像を中心に13体の仏像が安置されている。
携帯電話は圏外、聞こえてくるのは渓流の音と虫や鳥の声。野生の鹿に遭遇することもしばしば。江戸時代に建てられた本殿の畳部屋にじっと座っていると、タイムスリップしたような感覚を覚える。
700年間不変、余計なものがなにもない世界。なんて贅沢なのだろう。
ある新聞社が企画した「初心者にお勧めの宿坊ランキング」で数多の施設のなかで大陽寺がぶっちぎりの1位に輝いたこともある。
大陽寺は、奥多摩・秩父・山梨の県境の山中にあり、近くのバス亭まで8キロ、周囲5㎞に人家なしという秘境の地にあるポツンと一軒寺である。
臨済宗建長寺派 大陽寺
所在地: 〒369-1901 埼玉県秩父市大滝459
電話: 0494-54-0296
http://www.taiyoji.com/
修行スケジュール
参加費は、一泊コース13,000円、二泊コース23,000円(含ヨガ、宿泊費、座禅、写経、精進料理)となっています。なお、ヨガのイベントがない時は通常の宿坊として利用でき、宿泊費は一泊9500円となります。
1日目
14:00 西武秩父駅集合 (バス 14:10出発)
15:00 大陽寺到着 後 オリエンテーション
15:30 ヨガリトリート
17:00 読経
17:30 写経
19:30 夕食
20:30 キャンドルヨガ
お風呂は随時入浴可 PM11時30分まで
2日目
6:30 サイレントウォーク & 朝ヨガ
7:30 読経
7:45 座禅
8:45 朝食
10:15 一泊の方 出発 →三峰口駅まで送迎
二泊の方 ハイキング
13:00 昼食 後 写経&座禅 & 法話
15:30 ヨガリトリート
17:00 読経
17:30 写経 or 入浴
19:30 夕食
20:30 キャンドルヨガ
21:30 山小屋カフェにて懇親会(自由参加)
最終日
6:30 サイレントウォーク & 朝ヨガ
7:30 読経
7:45 座禅
8:45 朝食
11:00 西武秩父行きバス 出発
なお、スケジュールは臨機応変に変わるので、あくまでも目安とお考えください(笑)
初日
初日は西部秩父駅に14時に集合です。イベントで参加人数が多いため大きめの送迎バスが来ていました。参加者は20名ほどでした。
1時間ほどして大陽寺に到着しました。
荷物を置いたら、オリエンテーションがありました。スタッフの紹介、施設の案内や滞在中のスケジュールなどを説明してもらいました。
そして最初のプログラム、ヨガがスタートします。別棟にある坐禅堂に移動します。
約1時間ほど、ヨガの先生に指導してもらいながらヨガをやりました。そして最期に太陽礼拝の練習をしました。太陽礼拝は翌朝の日の出に合わせて行います。
ヨガが終わると本堂に戻り、読経・写経へとうつります。
読経は、般若心経、白隠禅師坐禅和讃その他です。住職が鐘と木魚をたたきながら読経を行います。
白隠禅師坐禅和讃は禅宗(臨済宗)ではお馴染みのお経なので動画を載せておきます。
写経はなんと写経し放題です。写経時間以外も好きなだけ写経をすることができます。滞在中に何枚写経できるかな(笑)
とりあえず1枚目の写経が完成
写経が終わった人はストーブの前でまったりしたりしています(笑)
そして写経の時間を利用して、交代でお風呂に入ります。定員が3名ほどの小さい露天風呂なので人数が多いと大変です。手前にあるのが露天風呂の建屋です。
20時が過ぎ、ようやく夕食です。住職が1人で調理してくれた精進料理を頂きます。住職は京都の妙心寺で典座(料理番)の修行をしていたらしく本格的な精進料理です。また、本山が鎌倉の建長寺ということもあり具だくさんのけんちん汁風の汁物が毎食出ます。
なお、ご飯と汁物はお代わり自由なので、大盛で2杯ずつ頂きました。
夕食後は、キャンドルヨガです。といってもキャンドルは使わないですが・・
うす暗い照明で、簡単な運動と瞑想を行い、リラックスします。
そのまま寝てしまう人も・・
キャンドルヨガが終わると、初日のプログラムは全て終了です。
布団を敷いて寝ます。部屋には暖房がないので余った布団と毛布をたくさん掛けて就寝しました。
二日目
二日目は朝7時頃に起床です。7時15分からまた読経が始まりました。
その後、ウォーキング&朝ヨガに出発します。日の出に合わせた太陽礼拝の朝ヨガなので、宿坊にしては起床時間が遅く、朝に弱い自分としては助かりました(笑)
約1キロほどの道のりを歩き、広場へとやってきました。いい感じに日の出が出ていて絶好の太陽礼拝日よりです!
太陽礼拝スタート
身体に力がみなぎるようです。
だいたい20~30分くらい太陽礼拝をしたら、お寺へと戻ります。
前日と同じように坐禅をした後、朝食です。縁側で食べる朝食は最高ですね(^^)
朝食後、一泊の人は宿泊費精算をして、写真撮影をして帰宅となります。
私は二泊で申し込んだので、ともに過ごした仲間をお見送りしました。
昼食を食べたり、写経をしたり、散策をしてまったりと過ごします。
午後になると新しい宿泊者の方が到着して合流しました。
プログラム上ではハイキングの予定ですが、なかなかハイキングが始まりません。これは勝手にハイキングする意味と捉え、数人でハイキングに出発しました(笑)このお寺のスケジュールはあくまでも目安です。
近くのお堂には、天狗や閻魔大王が祭ってありました。
本堂ですごいものを発見しました。和太鼓なのですが、江戸時代に作られ、革の張替えが明治24年になってます。お寺の歴史を感じますねぇ
時間があるので早いうちに露天風呂にも入りました。昼の方が暖かいし景色が見えていいかも。
お寺には6匹もの大型犬がいます。この日はみんなで犬の散歩に出かけました。
犬がなかなか帰らないので、車で迎えに来るお茶目な住職と犬さん達
その後のヨガ、読経、写経は同じ流れです。夕食も前日とほぼ同じものが出ました。連泊するとこの精進料理にも飽きてしまうかも・・
この日もキャンドルヨガで瞑想して一日が終わりました。
最終日
いよいよ最終日です。
この日は日の出が遅く、朝日に向かって太陽礼拝が出来ず残念でした・・
読経の後坐禅をしましたが、この日は外に向かっての坐禅。
とても気持ち良かったです。
この日は人数が少なかったので、朝食はみんな縁側に出て食べることができました。
3日間で合計4枚の写経が完成しました。本堂の仏前に納めます。
みんなで記念撮影をして帰路につきました。
考察
大陽寺では素晴らしい体験ができました。
厳格な宿坊というよりも自由な林間学校プラス禅&ヨガに近いかな。
いろいろ問題もありましたが、この秘境の地にある宿坊を一度訪れてみる価値はあると思いました。
癒されること間違いなしです。