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温泉ソムリエマスター、温泉健康指導士、温泉観光実践士の資格を取得してきました

2020年11月27日~29日にかけて、温泉の資格をコンプリートするべく、温泉観光実践士協会主催の3日間のセミナーを受講して資格を取得してきたので、その講義内容をレポートします。

温泉ソムリエ、温泉健康指導士セミナー

初日は温泉ソムリエと温泉健康指導士の合同セミナーでした。

『温泉健康指導士とは』

温泉療法専門医と、入浴に関する研究者が講師となり、温泉を利用してどのような効果があるか、健康な体を維持するためにはどのような入浴法が効果的かなど、「温泉」「入浴」「健康」をキーワードに講義を行い、受講者には「温泉健康指導士」の称号を付与する資格です。

『温泉ソムリエとは』

温泉の基礎知識、正しい入浴法、温泉分析書の読み方などを習得し、一回の温泉旅行の代金で温泉ソムリエに認定され、温泉旅行がいままでより何倍も楽しくなるという資格です。温泉ソムリエの認定者は全国で約1万8千人以上!温泉施設の方はより正しい情報をお客様にお伝えでき、信頼いただける資格です。

会場は大田区産業プラザPio 4階コンベンションホール
80名ほどの参加者がいました。

温泉ソムリエと温泉健康指導士のテキストと、温泉ソムリエタオル

正しい入浴法、入浴の医学的効果

最初の講義は、正しい入浴法、入浴の医学的効果について。講師は医師で温泉療法専門医で東京都市大学教授の早坂信哉先生でした。

毎日、お風呂に入る人はシャワーだけの人よりも、眠りが良く幸福度も高く健康で元気であるという内容やお風呂の作用などについて学びました。

シャワーには無いお風呂の作用

  1. 温熱作用・・・身体が暖まると血管が広がり血流が良くなります。疲労回復も美肌も血流が命!身体の内側からきれいになります。
  2. 浮力作用・・・水中では体重が1/10になり重力から解放されます。その結果、ストレスを解消することができます。
  3. 水圧作用・・・水圧による締め付け効果で血流が改善します。

また、42℃の熱い湯では交感神経を刺激し、38~40℃のぬるい湯では副交感神経を刺激します。シャキっとしたい時には42℃の熱い湯に入り、リラックスしたいときには、38~40℃のぬるい湯に長めに入ると良いでしょう。

たくさんのメディアに出演されている先生なので、どこかで見かけることがあるかもしれません。

スポーツ・運動と温泉の活用

次の講義の講師は、日本健康開発財団の樋口善英さんでした。

軽運動と湯治を組み合わせた温泉地プログラムや入浴プログラムの作成を学びました。また美肌について出浴後10分以内に保湿することにより肌が潤うそうです。

また、転地効果といって場所が変わるとリフレッシュする効果があります。多くの人が旅行に行くのも転地効果を求めている部分がかなりあります。

高地でトレーニングしている時には山の温泉地がよく、関節痛や精神的不安から逃れたい時には森の温泉地がよく、緊張感から解放され静養したい時には海の温泉地がよいそうです。

またリカバリーを求める時は、栄養分を筋肉へと循環させたり良質な睡眠をとりたい場合は副交感神経を刺激する38~40℃のお湯に入り、疲労物質の除去をしたい場合は温冷交代浴(お湯と冷水に交互に入る)が効果的です。

温泉の基礎知識、温泉分析書の読み方

温泉ソムリエ家元の遠間和広さんによる温泉の基礎知識と温泉分析書の読み方の講義です。

温泉地によく貼ってある温泉分析書の意味をよく理解している人は少ないのではないでしょうか?

温泉として認められる条件や温泉の泉質別効能、温泉分析書の見るべきポイント、温泉分析書の意味などかなり詳細な部分までを学びました。またそれに適応した日本の温泉地なども理解できました。

日本一の温泉のテキストを目指して作成されただけあって、470ページほどの分厚いテキストで、「温泉ソムリエになれば温泉が10倍楽しくなる」と言われるのは本当のようでした。

また「美人の湯」についての講義も興味深く、「三大美人泉質」というものがあるそうです。

  1. 炭酸水素塩泉(クレンジング効果がある)
  2. 硫酸塩泉(肌の蘇生効果がある)
  3. 硫黄泉(シミ予防効果がある)

これらを考慮して温泉に入れば美肌になれるでしょう!

また飲泉(温泉を飲むこと)も健康に良く、飲泉水として、鹿児島の桜島・高隈山から採水された「トロロックス」などもあります。 体内の活性酸素を打ち消す天然の「抗酸化物質」を含む唯一の「天然温泉水」と言われています。

認定式

温泉健康指導士の簡単な確認テスト後、温泉健康指導士、温泉ソムリエ、温泉ソムリエマスターの認定証を頂きました。

物販コーナーも大盛況でした(^^♪

温泉観光実践士セミナー

『温泉観光実践士とは』

温泉の正しい理解、温泉観光地の活性化に関する人材の育成を意図して、「温泉観光実践士」養成講座を修了すると取得することができます。主に実践面を重視した講座を意図しており、温泉分析書、温泉旅館の経営、温泉地の活性化、温泉地の実情などの科目を学びます。

温泉と入浴剤について

二日目の講義が始まりました。最初の講義の講師はバスクリン社の小松歩さんです。

小松さんは自身が交通事故に合い、リハビリとして湯治を始めたのをきっかけに日本全国の温泉地、湯治場に行かれたそうです。その後バスクリン社に入社され温泉や入浴剤の開発・営業などをされているそうです。

入浴剤は普段あまり使わないのですが、全国の有名温泉を完全再現した入浴剤や健康効果の高い入浴剤などがあり、サンプルも頂いたので今度使ってみようと思います。

また様々な湯口(温泉が排出される口のこと)の紹介もあり、面白かったです。

SAFETY FIRSTの温泉旅を実践する

講師の吉田広美さんは元CAで、仕事側様々な場所の温泉地に行くうちに、温泉に関わりたいと思うようになり、縁があって桜田温泉山芳円へ嫁がれた方です。

元CAの経験を活かして、安全に温泉旅を実践するためのノウハウなどを学びました。要約すると下記のようになります。一般的に通用しそうな内容でした。

  1. Safety First:安全第一
  2. Myself First:自分の身は自分で守る
  3. Item:アイテムを活用する
  4. Loud voice:大きな声で
  5. Evacuate:避難する

銭湯の仕事

次の講義の講師は、大田区浴場連合会蒲田組合の組合長さんである小林千加史さんでした。

都内の銭湯は激減していて、銭湯を盛り上げようと気を吐いているのが大田区の銭湯組合です。都内最多の銭湯数を誇り、東京都公衆浴場組合の理事長の銭湯もここ大田区にあります。

小林さんは大田区の歴史ある銭湯である改正湯の社長さんです。

また理事長の銭湯ははすぬま温泉というところです。数年前にリフォームして道後温泉をイメージした純和風のデザインで、風格があります。さすが理事長の銭湯!

大田区には黒湯という温泉が湧いており、黒い温泉は世界的に見ても珍しいそうです。ぜひ大田区の銭湯に行って黒湯に入ってみてください。

また改正湯は撮影地として貸出もしており、銭湯を使ったこんな作品まで作られていました。銭湯をこんな風に活用するなんて斬新ですね!さすが銭湯最先端区の大田区です。

講演の極意!地域活性化のための伝え方のコツ

先日に続き、温泉ソムリエ家元の遠間和広さんによる講義です。

いかに講演を組み立てるか。小さな話でも魅力的に見せる長所伸展のコツや論理・構成(プロット&ストーリー)の組み立て方などの講義でした。

話術に長けた遠間さんならではの講義です。ちなみに遠間さんは名司会者の玉置宏さんのビデオを見て勉強されたそうです。玉置浩二ではないですよ(笑)

玉置宏さんは昔の番組で多くの司会をされていました。

温泉Bizを活用した温泉地課題の解決

株式会社ジャパンデザインの山下太郎さんが講師です。よく山本太郎に間違えられるそうです(笑)

ジャパンデザインは様々な社会問題を解決するソーシャルビジネスを推進する会社です。

今一番ホットな問題は、コロナ禍で温泉地の客が激減していますが、平日の客数減はかなり深刻で、その問題を解決するために様々な施策を計画中です。

コロナ禍によるリモートワークやワーケーションが広がりつつありますが、温泉地でワーケーションをする施策や温泉総選挙など官民を巻き込んだ温泉地を盛り上げる施策を次々と打ち出されています。

温泉地でワーケーションしてみたいけど、温泉入って酒飲んで寝てしまいそうですね(;^_^

「温泉百名山」選定とその後

70歳近くになられてから、日本百名山を制覇され、そこにある秘境的な温泉を数多く回られた温泉紀行ライターの飯出敏夫さんが講師です。

3000以上の温泉を巡ったという経験は半端なく、普段なかなか行けないような秘境地の温泉についても写真を交えて講演され、温泉地と山を巡る趣味も面白そうだと思いました。

ちなみに私は学生時代は山岳部でしたが、卒業後はハイキング程度しかしていません。。日本百名山を制覇してみたい。

世界の温泉事情

大阪国際大学の杉山教授による講演で、世界の温泉地の紹介でした。

世界一温泉・スパの施設があるのが、意外にもアメリカだそうです。日本は世界二位。

その他、欧州のスパやイタリアのテルメ、北欧のサウナ、トルコ風呂のハンマーム、台湾の温泉地などの紹介がありました。

ちなみに世界中を旅している私は、フィンランドのサウナとトルコのハンマームには行ったことがあります。

トルコ・イスタンブールのハンマームでは、大男に力任せにゴシゴシされたり、お湯を頭からぶっかけられたり、まるでドリフのコントのような扱いでした(笑)

温泉地におけるウェルネスツーリズム

最期は、杏林大学の教授でウェルネスツーリズムを研究されている小堀貴亮先生の講義です。日本各地で自治体と組んで、ウェルネスツーリズムを開発されていて、観光資源と乏しい愛知県の田原市ではなんと温泉掘削にまで関わられたそうです。温泉を掘り当てて一発当てるなんて夢がありますね~

新しい温泉地、愛知県の田原市に注目です!

認定証授与式

3日間温泉漬けの講義が終わり、認定証を頂きました。温泉ソムリエと温泉健康指導士のは初日に頂いたものなんですけどね。。

これで温泉系の資格はほぼコンプリートできたと思います。

私の温泉系の資格は

  1. 温泉観光士
  2. 温泉保養士
  3. 温泉ソムリエ
  4. 温泉ソムリエマスター
  5. 温泉健康指導士
  6. 温泉観光実践士

となりました。似たような資格がたくさんあり、もうどこで何を学んだか分からなくなってきました((+_+))

私の資格コレクションがまた増えました(^^♪

総括

この温泉観光実践士セミナーは年に一回開催され、日本中から多くの温泉好き・温泉・観光関係者、大学教授や温泉研究者などが集まります。

これほど終結するのは滅多にないので、人脈を広げたりビジネスチャンスを探るには最高のイベントだと思います。今回はコロナ禍の影響で中止になりましたが、初日の講義後には宴会もあります。

温泉好きの方はぜひ参加してみてください!

温泉に関する総合ポータルサイト、温泉百貨店にて最新の情報を得ることができます。

最期に、大田区の改正湯で入浴してきました。いい湯でした。

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