- 大人の勉強は「効率」が命だ。最短時間で「仕事の結果」と「自己成長」を実感できることが、「ムダにならない勉強法」である。
- 基本を徹底的に真似る「守」、他の人や流派を研究していく「破」、自分流のスタイルを確立する「離」。これら「守破離」と呼ばれる3つのステージを段階ごとに上っていくことが、確実に自己成長を遂げるための近道である。
- 「成功する人」になるためにはアウトプットが欠かせない。アウトプット型の勉強を習慣にするべきだ。
ムダな勉強はやめなさい

勉強によって得られること
勉強とは自己成長である。新しい知識を入れることで、新しい行動が生まれ、新しい習慣が生まれる。また、成長すれば能力が高まり、できることの質と量が変わるため、現実を変えることも可能となる。
社会人の場合、学生の時のような勉強法が通用しないことも多い。それでも、正しい勉強法を学び、勉強をはじめれば、連戦連勝の人生に変えることができる。
「才能」なんてものは存在しない。ただ、勉強すれば自分の「適性」がわかるようになる。そして、「適性」は勉強をすることによって開花できるものなのだ。
勉強法を勉強せよ
勉強がしたくなっても、大人の勉強には教科書がない。そのため、「どの本でどう勉強すればいいかがわからない」「勉強は辛い」などと思ってしまう人が後を絶たない。
だからこそ、「勉強を開始する前の戦略」として、勉強法を学ぶことは大切である。勉強がうまくいかないのは、「勉強法を知らないから」である。本来、勉強は楽しいものだ。しかも、自己成長と自己実現に大きく役立ってくれる。
勉強を好きになる方法
好きなことをしていると、脳からドーパミンが分泌される。ドーパミンは集中力を高め、記憶量を強化する働きがある。つまり、楽しみながら勉強をすれば、学習効率を大幅にアップさせることができる。ゆえに、まずは勉強を「楽しい」「好き」になる方法を試してみるのが重要だ。
勉強が好きになる効果的な方法は、勉強好きの友達に話を聞いてみることである。「おもしろい世界がある」と好奇心に火がつけば、それは最終的に自分でもコントロールできないほどの情熱に成長する。
また、専門家の話を聞いたり、勉強好きの有名人の本を読んだり、勉強会に参加したりすることも有効な手段だ。とにかく、強烈な刺激を受けよう。「楽しい」と感じたら、それは勉強が好きになったサインである。
大人の勉強方法

脳を喜ばせよ
脳を喜ばせる代表的な方法に、「ちょい難勉強法」と「お山の大将勉強法」がある。
まず、本を探すときは、「少し難しい」と感じるものを選ぶべきだ。知らないことが7割の本は、一見すると新しいことをたくさん学べるように思えるが、読み進めるのが大変なため、楽しみを感じにくいという問題がある。最も学びが大きいのは、
「知らないことが3割書かれている本」だ。楽に読め、それでいて新しい学びも得られる。これが「ちょい難勉強法」である。
一方、「お山の大将勉強法」とは、得意分野をつくることで、仲間から頼りにされ、感謝されるようにするという勉強法だ。期待されたり評価されたりすれば、誰でも喜びを感じるものである。すると、たとえば仕事のために勉強しているのだとしても、学ぶのが楽しくなってくる。勉強とは自分のためだけにすることではない。勉強したことを教えたり、伝えたり、人のためになることが勉強だと心得よう。
大人はこうやって勉強する
勉強をムダにしないためには、4つの戦略がある。
まず、自分の長所と短所を見極めることだ。特に、大人の場合は「短所克服」を考えたほうが得である。短所を克服できれば仕事力が高まる。そして結果につながり、自己成長サイクルに入れるようになる。
2つ目は、目的と目標を明確にすることである。なりたい姿をイメージしよう。そうすれば、何を勉強すべきかが見えてくる。目的と目標を決め、具体的になりたい姿をイメージするだけで、勉強の効果は驚くほどアップする。逆に、「とりあえずはじめる」という勉強は、時間とお金をムダにするだけだ。
3つ目は「気づき」を得ることだ。勉強をしていて「気づき」を得ることは、自己成長のためには必要不可欠である。人から教えられるのではなく、自分で積極的に気づきを得る努力をすべきだ。
最後に、「守破離勉強法」である。「守」は基本を徹底的に真似る段階、「破」は他人を研究して成長する段階、「離」は自分のスタイルを確立しブレイクスルーする段階を指している。基本を勉強せず、いきなり自分流をめざしても上達することはできない。自分の能力を過信しないことが、時間と努力をムダにしないためにはきわめて重要になる。
勉強とは「真似ぶ」ことである
基本を徹底的に真似ること、それが勉強の最初のステップであり、守破離の「守」にあたる。誰から学ぶかで、どれだけ効率よく成長できるかが決まる。
「自分もああなりたい」と思える人があなたの「メンター」だ。これは歴史上の人物でも、誰でも構わない。メンターを見つけたら、その人に近づくためのフィードバックをくれる「コーチ」を見つけよう。「その人のようになりたい」と思い、やり方を徹底的に真似ていくと、最終的にはその人のようになれるはずだ。
要点 感謝の手紙を書くことは、人間関係からもたらされる意義と喜びをじっくり考察することだ。1通の手紙で幸福感は増す。 本当の幸福のため、不快な感情やつらい体験は必要だ。人は困難の克服により幸福になれる。困難こそが喜びへの感謝[…]
知識を定着させる「循環学習法」

次のステージへ:入力と出力の好循環
学習を加速させる手法として、「循環学習法」が極めて効果的だ。
学んだ内容を実際に使い、そこからまた新たな学びを得る。このサイクルを回し続けることで、螺旋を描くように着実に成長していける。成長の度合いは、実践の量に直結している。多くの学習者が伸び悩む原因は、知識を取り入れるばかりで、それを使う機会が圧倒的に足りないことにある。理想的なバランスは、知識の吸収に3割、実践に7割の時間配分だ。つまり、学んだ時間の2倍以上を実践に充てることが、最も効率の良い学習といえる。
4段階の学習サイクル
効果的に学ぶには、次の4つの段階を循環させることが重要だ。
最初に(1)「全体把握」で大まかな構造を理解する。続いて(2)「知識の吸収」を行いながら、(3)「実践」として書く、話す、行動するなどの形で外に出していく。最後に(4)「振り返り」で次につなげる。この一連の流れを何度も回すことが、学習効果を最大化する鍵となる。
各段階について詳しく見ていこう。書籍を例にすると、まず目次に目を通し、全体の流れをつかんだ上で、特に関心のある箇所から読み始める。これが(1)「全体把握」だ。15分程度で要点を押さえられれば、その後の精読時には理解のスピードが格段に上がり、内容も頭に残りやすくなる。
(2)「知識の吸収」の段階では、「後でこれを使う」という前提で学ぶ姿勢が重要だ。そうすることで、学習の質が大きく変わり、内容をより深く咀嚼できるようになる。
成長を実現する上で最も重要なのが(3)「実践」である。これは、習得した知識を「話す」「書く」「行動する」という形で表現することを指す。身体を使って覚えた記憶は「運動記憶」と呼ばれ、一度定着するとほぼ忘れることがない。したがって、確実に成果を出したいなら、週に1本のペンを使い切るくらい、徹底的に書き続けることだ。
最後の(4)「振り返り」では、実践の結果を検証し、次の学びに活かす改善点を見出す。この段階を省略すると、理解が曖昧なまま次に進むことになり、同じ失敗を繰り返してしまうため注意が必要だ。
本書の要点 自分を知る パーソナル・プロジェクトから導かれる行動 あなたがレストランにいると、隣のテーブルには男性二人組が座っています。そのうちの一人が運ばれてきたステーキについて「焼き加減が良くない[…]
成長を飛躍させる「超実践メソッド」
最上級の学習技術
より高いレベルを目指すなら、「超実践メソッド」に取り組むべきだ。最高レベルの実践とは、他者に教える過程で、自分の知識を体系的に整理することである。これまでの学習は個人の範囲内に留まっていたが、独自の方法論を確立する最終段階では、「知識を他者と共有する」ことが何よりも重要となる。
超実践メソッドの4つの要素
超実践メソッドは4つの要素で構成される。
第一は「指導」だ。一対一での知識交換や、各種メディアを活用した指導で得た学びは、長期記憶として定着しやすい。人に教える行為は、自身の成長を大きく後押しする機会となる。
第二は「情報の発信」である。SNSなどのプラットフォームで積極的に発信しよう。発信することで記憶への定着率が格段に高まり、読者からの反応があれば改善のヒントも得られる。加えて、「文章力」の向上も見込める。
第三は「講演活動」だ。講演者として活動すれば、プレゼンテーション能力が著しく向上し、周囲からの信頼や感謝も集まるようになる。また、様々な場所から声がかかる機会も増えるだろう。講演者として成功するには相応の努力が求められるが、投資した時間とエネルギーは何倍もの価値となって返ってくる。
第四は「執筆」である。書籍として知識をまとめる作業を通じて、頭の中の情報が整理・体系化される。その結果、新たな学びを受け入れる余裕が生まれ、さらに効率的な知識吸収が可能になる。
中年期に入ると前頭前皮質の働きが低下する。この事実から逃れる術はなく、誰しもが中年期のキャリアの落ち込みに苦悩する。 人には「流動性知能」と「結晶性知能」の2つの知能が備わっているが、それぞれがピークを迎える時期は人によって異なる[…]
「継続できない」の突破法

この瞬間に集中する
スタート地点が平凡でも、10年間取り組み続ければ、周囲から認められる専門家の域に到達できる。継続の最大の秘訣は、「今この瞬間に集中すること」だ。数カ月先、数年先を思い描くのではなく、「今日この時間にやる」ことに全力を注ぐ。それを365日繰り返した結果が、「1年間継続した」という実績になる。
「これだけ努力しているのに成果が見えない」と焦ることもあるはずだ。だが、努力と成果の関係は直線的ではなく、指数関数的に伸びていく。成果が実感できない期間があるのは自然なことで、それはむしろ着実に前進している証拠といえる。
突然の飛躍は予期せぬタイミングで訪れる。ある閾値を超えた瞬間、急激な成長が始まる。成果が見えないと感じた時こそ、この原則を思い出してほしい。最も苦しい時期こそ、ブレイクスルーは目前に迫っている。
10年の継続が目標を現実にする
日々の学習は、未来の自分への「投資」だ。現在活躍している人々は、10年前から学びを止めず、地道に実力を蓄えてきた人たちである。
1日2時間の学習を続ければ、10年で累計1万時間に達する。10年という期間は長く感じられるが、日々の積み重ねの中ではあっという間に過ぎていく。
10年間やり遂げられる人は、全体のわずか1%未満と言われている。つまり、真のライバルはほぼ存在しない。あとは自分が行動を起こすかどうかだけだ。
概要 「学問のすすめ」は、福沢諭吉が1872年(明治5年)から1876年(明治9年)にかけて発表した17編からなる教育思想書です。初編の冒頭「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」の一節で広く知られ、明治時代に340万部を売り上[…]
まとめ
学生時代から社会人まで、一定の学習経験を積んできた人であれば、誰しも自分なりの学習スタイルを確立しているはずだ。ただし、そのやり方が本当に効果的かどうか、客観的に検証した経験のある人は極めて少ないのではないか。本書は、多くの学習者が見落としがちな「学習効率」を向上させるための要点を、各所に盛り込んだ一冊となっている。本書を通じて自身の学習法を見つめ直し、質の高い実践を継続していただきたい。
目標を達成する人は「必要か不要か」で判断するが、達成しない人は「好き嫌い」で判断する。 目標設定の際は、頑張れば達成できる「行動」を取り入れることが望ましい。 仕事は常に順調とは限らない。目標を達成する人は、最悪のケースも想[…]




